ヘラ神殿
4年に1度開かれ、世界中の人びとが参加する祭典「オリンピック」。
開幕の前には聖火がランナーによって運ばれ、世界を巡ります。
この聖火の火をともすのがギリシャの古代都市オリンピアにあるヘラ神殿です。
白い服を着た女性たちが火をつけた聖火をかかげる場面をテレビで見たことはありませんか?
あの場所こそヘラ神殿なのです。
ヘラ神殿は紀元前7世紀に建てられ、ギリシャに残る遺跡の中でもっとも古いドリス式の神殿です。
左右に16本、前後に6本の柱が残っていますが、屋根を支えていたころの高さを保っているのは3本のみ。
聖火がともされる場所はその手前、四角くしきつめられた石が残っています。
かつて神殿の中にはヘラ像が祭られていたらしいのですが、歴史の中でどこかへ消えてしまいました。
そのかわりに見つかったのが「赤子のディオニソスをあやすヘルメス像」です。
現在はアテネ考古学博物館に所蔵されています。
左腕に布をまきつけてたらしたヘルメスが、同じく左腕に乗せたディオニソスを見つめている姿。
ディオニソスはヘルメスにしがみつこうとしているようですが、ディオニソスは何をしているのでしょう?
欠けた右腕の動きは誰にも分かりません。
ヘラ神殿の横に並んでいるのがゼウス神殿です。
はるか昔はオリンピックのたびに高官たちがふたつの神殿に牛やブタの捧げ物をし、酒をくみかわしていました。
庶民もおこぼれにあずかれるので、誰もが待ち望む一大イベントだったのです。
崩れた遺跡に立ち、古代に思いをはせてみてはどうでしょうか。
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