オリンピア » クシスタ

クシスタ

クシスタは、ヒオス島のピルギ村に伝わる模様です。

アテネから飛行機で50分、エーゲ海に浮かぶヒオス島は、この島ならではの文化があります。
島の南地区にあるピルギ村は、ほとんどの建物の壁に白黒の模様が描かれています。
この模様がクシスタです。
三角や丸や四角を組み合わせた幾何学模様、唐草模様、花や星で埋めつくされた村は絵本から飛び出たみたいに見えますよ。

「削る」を意味するクシスタの描き方は、まず海の砂を混ぜた黒いセメントを壁に塗ります。
その上に白い石灰を塗り、生乾きのうちに分度器や定規、コンパスで線を引いて釘で漆喰を削り取ります。
白地に黒で描いたように見えますが、実際は逆なんですね。

クシスタは14世紀から200年間ヒオス島を支配していたジェノヴァの文化に影響されたものです。
ジェノヴァでは白と黒の石を使っていましたが、ヒオス島では材料がなかなか手に入らないので独自の手法が生まれました。
幾何学模様はかつてヒオス島を支配下に置き、ジェノヴァを含むイタリアに強い影響を与えていたビザンチン帝国の美術から発生したそうです。

ピルギ村ではこの伝統文化を守るため、民家だけでなく銀行などのオフィスを構える建物にも模様を描くよう定めています。